ブリストルに来て3週間が過ぎました。まだまだ未体験なことばかりですが、現段階で気付いたことを書き留めます。

★原チャリが走ってない

ブリストルに来て1週間くらい経った時に、そういえば・・・と気付きました。ブリストルには原チャリ(50㏄以下のバイク)が走っていないのです。neverです。単車ですら見かけるのは結構稀です。もちろん車は普通に走っています。というか、ブリストルの中心部は基本、車とバスで渋滞しています。では、庶民の足は何なのか?

それは「チャリ」です。ブリストルは自転車で有名な町らしく、街の至る所に自転車屋さんがあります。と言っても日本で見るような普通の自転車屋さんではなく、ロードレーサーやマウンテンバイクを「全面」に押し出した、日本だとかなり敷居の高そうな店が多いです。その店にひっきりなしに人が出入りします。なぜか?

実は、ブリストルは自転車で有名な町であると同時に、坂の多い町として有名です。この二つは一見すると相反する内容に見えますが、事実です。そして、坂と言っても、シャレにならないくらいの急坂が結構あります。残念ながら、ブリストル大学に行くためにはこのかなりの急坂を攻略する必要があります。言うまでもなく、ママチャリでは到底無理です。変速がついていると言っても3段チェンジとかでは焼け石に水です。

結論として、老若男女問わず、皆、この急坂を攻略すべくロードレーサーやマウンテンバイクなどの高性能のチャリをゲットすることになるのです。21段変速の自転車もザラですが、私は18段変速のものにしました。値段は£270~£300あたりの価格帯です。そして、私にとって新鮮だったのが、ブリストルの自転車にはスタンドがついていないということです。neverです。どの自転車にもついていません。なぜか?

これだけ高性能の自転車ですので、言うまでもなく普通のママチャリに比べると高額になります。そして、少し値の張ったロードレーサーなどになると車体も非常に軽量となり、日本の感覚でスタンドを立ててカギをかけたところで車体ごとパクられてしまうのがオチです。そんなわけで、自転車にカギをかける際には電柱みたいな場所に車体ごと括り付けるのが基本です。そして、電柱に括り付けなくとも、街の至る所に自転車を車体ごとロックできるU字型の自転車専用ポールがあります。このポールに自転車を密着させて、車体フレームとそのポールを専用ロックでカギをしてしまうという塩梅です。このロックも単車にするような重いロックをかけています。よって日本でよく見かける自転車専用のカギは英国では無用です。そしてポールに自転車を密着させるのでスタンドも無用という具合なのです。

さて、坂道の多いブリストルですが、自転車は車道を走らないといけません。これも慣れないうちはかなり怖いです。状況によっては2車線あるうちの右側車線を車と並走して走ることも多々あります(小学生ぐらいの子供もたまに車道を走っているのを見かけます。)よって自転車も当然交通ルールに従わねばならず、且つウィンカーのついていない自転車が車と並走するため、手旗信号が必須です。右左折する際には必ず手旗信号で後ろの車に知らせます。余談ですが、英国人はこの手旗信号を実にエレガントにやってのけます。私はまだ少し照れくささがあるのですが、いつか彼らのように、優雅でため息の出るような手旗信号を身に付けたいものです。

因みに、誤解のないよう、皆が皆、自転車というわけでもありません。基本は歩きです。ブリストルの人はよく歩きます。徒歩30分圏内の場所だったら普通に歩くで、という人もザラです。よってクッション性の良い履きなれたスニカーもマストアイテムです。