先日、Research Methods for TESOLという必修授業のassignmentの一環としてグループ・プレゼンテーションがありました。通称RMTと呼ばれるこの授業は文字通り、Researchの手法や分析に主眼を置いた授業でして、内心、あんまおもろくない、非常に役に立つ授業なわけです。

この授業、一つ厄介というか、緊張感を生み出してくれるのが、この授業の単位が取れないとDissertation(修士論文)が書けないという点です。よって、何が何でも合格せねばならぬ!、そんな授業なわけです。で、この授業において我々に課せられる試験がまず3000字のエッセイでして、これはempirical research(実証研究と訳したらええんですかね?)のうち2005年以降に発表されたもので自分の興味のある論文を一つ探してきて、それを批評的に論じていくという代物でして、このアサインメントで一旦成績が付けられます。で、次に成績と共に教授からのフィードバックが返ってくるので、そのフィードバックを反映させた上でプレゼンを行うのが第二次試験となるわけです。ただし、このプレゼンは個人プレゼンではなくグループプレゼンとなるわけで、教授が生徒の選んだトピックやテーマを基に似た者同士をくっつけて各グループを作っていくわけです。

私は英語学習におけるde-motivation(モチベーションを削ぐもの)をテーマにしたempirical researchを選んだため、motivation関係のトピックを選んだ他学生4人と同じグループになったわけです。因みにこのグループは完全にザ・東アジア集団でして、中国人3人に台湾人1人、そして私日本人というグループやったわけです。この中で、キューティタイワニーズのみ普段から仲良くしている学生やったわけですが、残りのチャイニーズ3人があまりどこの馬の骨ともわからん連中やったわけで、最初からちょっぴり興味津々やったわけです(なんせ54人いますんで…(-_-;))。

で、我々各個人が提出したアサインメントがフィードバック付きで返却された時点からこのNoryと愉快な仲間たちのプレゼンに向けた話し合いが始まるわけですが、まずオモロイのが(ま、これも今や色んな所でネタ化していますが)集合時間です。「朝10時に校舎の休憩ルームで集合な」となったわけですが、10分前に到着した私は誰もおらん、がらんとした休憩ルームで待つこと5分。次に到着したのがキューティタイワニーズ。で、その段階で、スマホがなり、チャイニーズ1名が「ゴメン2分ほど遅れる」のコメントを送ってきよるわけです。で、そのコメントを読んでいる間に1分前に1名、そしてジャストに1名。

「こいつら、いかに約束時間ジャストに到着するかに勝負かけてんのとちゃうか!?」と思うぐらい、まぁ、5分前集合とかいう感覚はまーーーーったくないわけです。で、実際きっかり2分遅れてもう一人が到着(ある意味で時間に正確?)。ま、私もタイワニーズも次回から彼らに見習ってジャストに到着するようにしたのは言うまでもありません。(-_-;)

で、そんなこんなで話し合いが始まるのですが、しばらくすると、チャイニーズ3人が1対2に分かれて激しく口論し始めよるわけです。ま、これ、いつものことなんで、いわゆる「日本人的に上手くまとめて落としどころを作ろう」とかしても全く無意味なのが経験的に分って来たので(以前それを知らずにまとめようとして、失敗した)、放っておいたのですが、何とキューティタイワニーズはあまりチャイニーズの免疫がなかったのか、後日談として聞いた際に、かなり内心でうろたえていたらしいです。ま、初めて見る分には確かにどないしようと思うかもしれないぐらいには白熱した言い争いをしよるわけです、この人らは・・・。

「もう、ほなうちええわ、あんたらだけで好きなようにし。うちそんなグループ入りたないし」みたいな雰囲気になるわけです。そばで見てる分には結構オモロイのと、止めても無駄なので放ってるんですが、そんなこんなしてると、そのうち、こっちに振ってきよるわけです。「あんたはどない思うん?」みたいな。で、その段になって、初めて、自分はこれこれこういう理由でこっちの方がええんんとちゃうかと思うてるみたいな話をするわけです。このあたり、あんまり場をまとめようとせずに自分の思うことをストレートに言う方が後々絶対によさげやみたいなことも経験的にわかって来たので、わりかしお気楽に好き勝手なことを言うわけです。で、それを見ていてタイワニーズも、遠慮がちに私の意見に同調してくれたので、1対2で劣勢やったチャイニーズが3対2で一気に逆転となり、そうなると、今まで威勢の良かったもう片方がいきなり意気消沈して黙りよるわけです。で、日本人同士やったらここで、「あ、ちょっと言い過ぎたかいな」みたいな空気が流れて、ま、とは言いつつみたいな感じで妥協案というか落としどころを見つけようとするかと思うのですが、この孤軍奮闘していたロンリーウルフ・チャイニーズ、ジャパニーズとタイワニーズの多国籍軍になった瞬間に、弱っている相手に更に畳みかけて「じゃ、私のやり方で行くで!私が今考えている案はな~」みたいな感じでKYぶりを遺憾なく発揮し、ガンガン攻めていきよるわけです。もう誰もこのチャイニーズを止めれません!その独断場がオモロすぎて、そばで見てるわけですが、タイワニーズはその間、不機嫌そうな顔をしているチャイニーズ2人のことが気になってしゃあなかったそうです。

私は英国に来るまで、台湾人の知り合いがいなかったので肌身で感じることがなかったのですが、こうして見てみると、台湾人は同じ言語を話す中国人よりも明らかに「かなり」日本人に近い感覚を持っていると思います。

ただ、こうやって傍で無責任にオモロがっていられたのも、実はチャイニーズは基本的には彼ら自身で最終的にモトサヤに収まるやろうという安心感というか信頼感があったからかもしれません。チャイニーズは納得の行かないことに関しては結構言い合いするんですが、あんまり尾を引かないような印象を強く抱いています。昔、北京に旅行に行った際に一番印象に残ったのは、車を運転するドライバーのクラクション鳴らす回数の多さです。

鳴らしすぎやろ!

と思わず突っ込みたくなるぐらい、とりあえず、プー。あっちでもプー。こっちでもプー。プーってならされたからプーみたいな、もうプーが中国人の挨拶ちゃうか?言うぐらい、とりあえずプープー鳴らしまくってるのを見て驚愕した記憶があります。あれ、日本でやったら多分2回に1回は血見るで?と言うレベルやと思います。でも、別にそれで刃傷沙汰になるわけでもなく、やっぱり大陸の人らは結構心が広いんやろか?と思った次第なわけです。

で、結論から言うと、このグループ、話し合いの回数を増すごとに、メンバー間の絆が増していき、最終的には皆がこのメンバーで一緒にプレゼンが出来て良かったという思いを抱くにまで至ったわけです。プレゼン自体は、先生の評価が返ってくるまではわからないのですが、一つ驚いたのは、チャイニーズの英語を話すスピードです。プレゼンの前々日あたりからリハーサルが始まったのですが、とりあえず、プレゼンで発表する際の話すスピードが無茶苦茶速いわけです。異常なぐらいのスピードで、私などは純粋にどうやったらそない速いスピードで話せんの!?と驚愕と羨望のまなざしで見てるわけですが、そんな私を尻目に、チャイニーズは「ああ、ほんま緊張してきた。うち、緊張すると喋るん速なるねん。多分当日もっと緊張するから、もっと速なるわ。。。」

マジで!?(゚Д゚;)

で、このRMTのアサイメントはこのプレゼン後、最後の課題として、教授からのフィードバックも含め、メンバー間で相互の意見交換をした内容も含めて、最後のreflectionを1000字でまとめて完成となるわけです。結構手ごわい必須科目なのでありました・・・。