私の中での判断基準として「治安の悪さ」とは、即ち、「身の危険を感じる」かどうかです。つまりそれなりに気を付けていてもかなりの確率で危害を加えられる(=ヤラレル)可能性の高い地域はすなわち「治安の悪い」地域となります。逆に言えば、スリや置き引きなどが横行している程度であればそこまで治安は悪いとは思いません(これで治安が悪いと定義づけてしまうと、大半の主要都市が治安の悪い地域となってしまうでしょう)。
一方で、日本国内であっても、地域や時間帯、またその時のこちらの身なりなどによっては結構「治安の悪い」地域もあるような気もするわけです。例えば、最近は知りませんが、昔の渋谷のセンター街を例えば午前3時頃にこじゃれた格好をして、且つ人目を引くような女の子と二人で歩いたりするのは結構危険なのではなかろうか?と思うのですが…
ところで、ローマで犯罪に遭う確率が高いのがテルミニ駅と地下鉄らしいのですが、このうち、ローマの地下鉄は2線(A線とB線)しかありません。で、この地下鉄の車両がとりあえず落書きだらけです。車両によっては車内も…(-_-;)。ここまでド派手に落書きが放置されている車両は他のヨーロッパ都市では見かけなかったと思うので結構衝撃的でした。あくまでもイメージですが、ジュリアーニ市長以前のニューヨークの地下鉄が確かこんな感じやったんとちゃうかな?と思うのですが。
あと、パリ、ベルリン、ロンドンの地下鉄と比べて駅構内がかなり暗いです。これは夜は多分利用したらあかんのとちゃうかな~と本能的に感じるレベルの暗さです。もちろん、昼間でも駅構内に駅員がいない駅は多数あります。よって、スリ集団の巣窟になるのでしょうが・・・。
そんな地下鉄なのですが、テルミニ駅で切符を買おうと地下鉄のホームの方に降りていくと、改札付近の自動券売機が結構混んでそうだったので、手前のそれほど人がいない券売機で購入しようとそちらに近づくと、遠目に2台ある券売機の両サイドに明らかに非イタリア人らしきおっさん2人が券売機に手をかけながらなんか切符を購入する人と親密に話をしとるのが見えるわけです。その瞬間、券売機で切符を購入する手伝いをするからお釣りくれ、みたいなことを言うとんのやなとはわかったのですが、その話しかけている切符購入者が白人の結構ガタイのいい兄ちゃんやったので、相手にせんやろと思って私もその券売機でおっさんを無視して買おと思い近づいて行ったんですが、何を思ったか、その兄ちゃんえらいニコニコ顔でThank you very muchとか言いながらお釣り渡しよったわけです!
思いっきりやられとるがな…
そのサンキューの声を聞いた瞬間、回れ右して即、来た道を戻ったわけです。恐るべしローマ・・・。
あと改札で思い出しました。ローマの改札はあまり性能がよくなく、何度か子供の切符でエラーが起こりました。つまり切符を券売機に通しても扉が開きよらんわけです。最初の頃にこれに出くわしたので、それ以降必ず子供を先に改札通してから自分が通るようにしたわけですが、一度エラーが出ると何度やっても無駄。そばに駅員がいればその旨を伝えて、駅員のカードで改札を開けてもらうのですが、駅員のおらん改札はもうめんどくさいので私の切符で子供をいったん中に入れたあと、自分も再度その切符で入るというやり方に切り替えました。まぁこんなんが当たり前になってくると日本の鉄道ってほんま「神」レベルと言うしかないないですね…
因みに電車がプラットフォームに入って来た時とかに改札でトラブったりするとかなり心理的に焦るというのはご理解いただけるかと思います(あかん、電車行ってまうがな!という、あれですね)。実はローマで経験したのはこういう心理的なパニック状態が一番スリの餌食に遇いやすいんとちゃうか?ということです。平常心でいれば防げる犯罪も浮足立っていると、いとも簡単にカモにされかねません。やつらは常に獲物を狙ってます・・・
別に引き伸ばすつもりはなかったのですが、予想以上に長くなりそうなので、この続きは次回へ・・・(-_-;)