当たり前の話なのですが「食」は大事です。
私は当初侮っていましたが、嫁がせっせと色んな食材をスーツケースに詰め込んでいた意味が今よくわかりますし、嫁のその判断に今感謝しています。やはりお米で育った民族はお米なしでは生きていけないのでしょう。
というわけで、日本出国前から嫁は英語の勉強には全く見向きもせずに、せっせとネットでブリストルでの食材確保に関する記事ばかり漁っていました。食材の中で一番の懸念事項はお米の確保です。残念ながら、ブリストルには日系のスーパーはもちろんのこと、日系の個人商店も(多分)ありません。よって、頼れるのは中国食材店か韓国食材店のみです。いずれも、日中韓の食材は日本の1.5倍~2倍出せば手に入ります。
まだ日本にいた頃のある時、ブリストル大学で研究員として滞在されていた男性のブログを嫁が発見し、そのブログにアジア系食材は「Dano Mart」という韓国人店主がやっているお店が、なかなか熱心な仕事をしてくれ、おまけに£20以上購入すると配送もしてくれると書いてあるのを見つけました(現在は£30以上に値上がりしてますが)。この段階で嫁の米入手先及び日本食材の手配先はDano Martで決まっていたようです。
で、このDano Mart。今のCothamの短期物件で暮らし始めてから気付いたのですが、徒歩7分ぐらいの場所にあり、道一本で行けます。何か運命的なものを感じて、引っ越した翌日に早速行ってみました。
基本的な調味料関係は全てあります。うどん、そば、ラーメン、豆腐、納豆、だしパックなどもあります。いずれも、割高ですが手に入ることは入ります。その中で、問題のお米ですが、一番安いやつ(どこの国のかわかりませんが)で£14/9kgぐらいからあります。一番高いやつで£26/9kgぐらいだったと思います。ま、一番安いやつは経験していませんが、£17~18ぐらいのお米だったら十分に食べれると思います。これだと日本とほとんど同じ値段ではないでしょうか?(うちも家計的にそれほど贅沢はできないので、Dano Martで買える商品はメインがお米です)
さて、ここの店主のおっちゃんですが、もう、ありえんくらいにええおっちゃんです。人懐っこいそのお顔から人柄が滲み出ています。私はブリストルに来て素晴らしい友人や色々とお世話になった方々もたくさんいますが、このDano Martのおっちゃんだけは生涯絶対に忘れないと思います。
基本、このおっちゃん、「仕事大丈夫か?」と思わず突っ込みたくなるぐらいに商売っ気がありません。(あ、誤解のないように、仕事はほんとに丁寧にしてくれます。)Dano Mart訪問初日にお米を買うつもりで行ったのですが、米の説明よりも、どこに住んでるんか?とか、今時間あるんか?とか、あるんやったらコーヒー飲まんか?とか、子供の小学校はどうするんか?とかネットがつながらんと言うと、これからはマクドなんかに行かんとうちに来いと、奥でネットやったらええと。本当に色々とこちらの状況を聞いてくれ、親身にアドバイスをくれました。
流石に、奥で家族でネットやりまくるのは憚られたので、Dano Martでネットをお借りすることは今もないのですが、Dano Martで商品を買わない時でも、店の前を通りかかると、頻繁に立ち寄って、色々と話をします。やはり地元でお商売をやってらっしゃるだけあって色々と地域の情報を持ってるので、ホントに心強い存在です。因みに子供の小学校を今の小学校に決めたのも、次の引っ越し先物件を探す際の基準も全てこの店主のアドバイスに従ってです。「ここは止めた方がいい」、「ここは大丈夫」、「こっから向こうは行ってはいけない」と何かにつけて細かくアドバイスをくれます。ほんま有難いです。
住む所も決まってない状態で遠い異国の地に家族を連れてやって来て、何とかようやく短期物件を見つけることができたものの、それでもまだ色々と心細かった頃にDano Martの店主と出会ったのですが、日本人ではなく韓国人のおっちゃんにここまで親身になってもらったことに深い感動を覚え、今でも思い返すと店主のご厚意に胸が熱くなります。
Dano Mart、行って損はありません。。。
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