日本では「寒の戻り」という言い方がありますが、こちらブリストルでは「暑の戻り」とでも言いましょうか、夏が終わったとばかり思っていたのに、ここ最近は天候に恵まれ結構暑い日が続いております。昼間はTシャツ1枚でも日なたを歩いていると普通に汗ばむ陽気です。。。。が、朝は10℃とか9℃あたりまで気温が下がっているため、子供たちも朝の登校時はフリースを来て、帰りの下校時はTシャツで帰ってくるという感じです。う~む読みにくい気候だ。。。
少しずつブリストル在住の日本人の知り合いも増えてきましたが、それでもやはりここブリストルの街中で日本語が聞こえてくることはほぼ皆無で、今のところ1回だけです。。。
そんなある日、Park Streetという、ブリストルのハーバーサイドからWills Memorial Buildingというブリストル大学のシンボル的建物までつながる坂道があるのですが、この坂道を見覚えのある日本人男性が自転車をこぎながら上がって来られるではないですか!?思わず声をかけて呼び止めてしまったのですが、この方はブリストル大学で教鞭をとられている先生で、直接面識はなかったものの、その方のブログを拝見していたのがきっかけでメールでブリストルの情報やアドバイスを何度も頂いていた方だったのです。
この時の再会(?)がきっかけで、今度家族ぐるみでご一緒にランチをすることになりました。なかなか面識のない方に直接メール等で相談をさせてもらうのは勇気がいることではありますが、そんなやりとりがきっかけで縁というのも広がっていくものやな・・・と。
で、物件探しの結末という件名ですので、そのことについて。
結論から言うと、奇跡的(?)に大学の家族寮が当たり、そこに今住んでいます(苦笑)。家族寮と言っても日本の感覚だと格安で住めそうなイメージがあるかもしれませんが、こちらでは普通にそこそこの値段はします。因みに我が家の家賃は月割に直すとだいたい£960です。ただ、ここに水道光熱費が全て含まれるため結果としてはかなりリーズナブルと言えると思います。
しかも、もともと9月20日からの入居と言われていたため、前の短期物件の契約期間が終わる8月末日から約3週間ホテル滞在をしないといけなかったのですが、何故か今の家族寮の2ベッドルームの部屋のみ空きがあり、8月の末日を待たずに入居することができました。ホンマに運がいいとしか言いようがありません。。。
このこと自体は我が家にとっては非常によかったことではあるのですが、他の方の参考にはほとんどなりませんので、この大学の家族寮が当たるまでの苦悩の日々についてシェアさせてもらいます。
以前の物件探しのブログでも書きましたが、ここブリストルの不動産事情は完全売り手市場です。当初2ベッドルームで家賃£800という設定で探していましたが、いつの間にかそれが£900になり、それでも見つからず最後は£1000にまで条件を下げて物件を探していました。それでも見つからないという・・・。
こう書くとどんな物件探しててん!?
と突っ込まれそうなのですが、我々の辞書から「要望」などという言葉はとっくの昔に消えておりまして、とりあえず子供の小学校に歩いて30分以内で通えるという条件以外は、屋根があって、お湯があって、ベッドルームが2つあったらそれでいいというレベルだったのです(冗談抜きで)。
それでも決まらない。物件がないのか?と言えば、物件はいくらでもあるのです。RIGHTMOVEなどで検索するといくらでも新しい物件が更新されるのですが、その物件にすぐ応募者が殺到し、競合状態になると、まず「学生」で「外国人」で「所帯持ち」という段階で圧倒的不利な立場に追いやられるわけです。
当初はFurnished(家具付き)に拘って探していたのですが、Dano Martのおっちゃんから、大学周辺の物件でFurnishedを探すのは至難の業やで、と言われたのでUnfurnishedも含めて探すもののそれでもダメでした。
因みにいくつか物件探しのエピソードを・・・
UBU Letting(ブリストル大学が運営母体の不動産屋)が紹介してくれる不動産物件は仲介手数料を取らないため、もしここで物件を見つけることができるのであればかなり安上がりになります。因みに最初に見つけた短期物件はこのUBU Lettingで紹介してもらったので家賃以外の余計な諸費は一切かかりませんでした。
で、このUBU Lettingで子供の小学校からかなり近い物件を見つけたわけです。よく知っている地域で環境はかなり良い場所です。且つ、なんとこの物件はFurnishedで、家賃も£860。もう嫁は内覧とか要らんから即契約できへんのか?とかいう始末で、さすがに内覧なしとか大家が引くやろ?となだめつつ速攻でUBU Lettingに出向きました。
UBU Lettingで大家の連絡先を教えてもらうのですが、UBU Lettingの兄ちゃんから「あんたが1人目や、急ぎいや!」と言ってくれたため、速攻で大家に電話をしたところ所定の日に内覧に来い、と。期待に胸を膨らませ家族で出向いたところ、なんとこの大家はその日に大勢の申込み者を一斉に内覧に来させていたわけです。(1番とか意味ないやん…)
入れ代わり立ち代わり学生のカップル(男女・男男・女女)が出入りする中、我々もその中に混じって内覧をしたものの、端からこちらに条件などあるわけはなく、早く決めたもん勝ちやと思っていたので、内覧もそこそこに大家にこの物件が気に入ったので契約したいというと「紹介状」を送れ、と。で、その紹介状が届いた後でこちらで誰に貸すか決めるわ、と言われました。
なんじゃそりゃ~!!??
とは言うものの背に腹は代えられません。このふてぶてしい大家の言うがまま、当時の短期物件を借りていた大家さんに速攻でお願いして紹介状を書いてもらい、それを写メで撮ってその日のうちにこの大家にメールで送りつけました。が、何日経っても返事はなし。ま、だいたい予想はできてましたが・・・。1週間後あたりにようやく、「ごめん、他の人に貸したわ、バーイ」という1行がテキストメッセージで送られてきました。(-_-;)
ま、このふてぶてしい大家の態度から多分この物件はないやろな、と嫁と意見が一致していたため、同時進行で嫁が見つけてきたもう1件の物件も当たることに。嫁はKGB諜報員顔負けで毎日携帯でRIGHTMOVEとGumtreeとZoopraをチェックしまくっており、どの物件が何分前に掲載されたとか、この物件はRIGHTMOVEではまだ出ていないけどZoopraではもう出てるとかあのころの該当物件をほぼすべて頭に入れていたのですが、その中で唯一2ベッドルームで家賃が£760でFurnishedで且つ大学から徒歩5分圏内のアクセスの物件ではあるものの、掲載されている写真選びがひどすぎたためか、4~5日経過しても掲載が続いている物件があったのです。で、私が授業を受けている真っ最中に嫁が実際に物件の場所を訪れたところ写真とは違って非常に良さげな感じの物件であることが判明(やっぱり自分の足で実際に行ってみるもんですな)。
早速、その物件に電話をしてみると果たしてまだ残っている、と。内覧をしたいと言うと、いつがええ?と聞くのでいつなら可能かと聞くと、ほな明日は?と聞かれたので、では明日!と即答し電話を切ったわけですが、この段階で「普通にこの物件、まだ誰も気づいてないやん!?」と、かなり期待に胸をふくらませ翌日その物件を見に行ったわけです。まだ住人(女子大生2名)がいたのですが、それもお構いなしで部屋の中を見せてくれました。もちろん、文句などあるはずもなく、ここで決めたい、子供が2人いるけど大丈夫か?と尋ねると、ノープロブレムと。で、翌日にオフィスに電話をくれと言われたので、もうこの物件で決めるつもりだったので、学校の昼休みに直接オフィスへ赴くと、オフィスのおっさんは「その物件はもうない」と。。。
は!?
ない、ってどういうこと??
昨日、内覧してその際に明日オフィスに電話をしろ、と言われたので、今来たんやけど・・・と食い下がると、なんと、そのおっさんは「現居住者(あの女子大生2名!)がもう少し住むことにしたみたいやわ」と。で、大家が賃貸募集を取り下げたとのこと。
まじで~!!???
そんなんあるんか!?と思ったものの、それ以上食い下がったところで何にもならないわけで、がっくりと肩を落とし帰路についたわけです。
もうこうなるとやけくそで、とりあえず、屋根と2ベッドあったらええやろと、値段も£1000でUnfurnishedの物件があったので、ここに電話をすると、他の不動産屋と異なり直接大家さんの連絡先を紹介してもらったので早速連絡をとることに。この際に、日本人であること、学生であること、家族がいること、家賃は1年分前払いするつもりでいることを盛り込んだところ、いついつに内覧に来い、と返信がありました。
当日内覧に行くと、先客がいたものの、この大家さんは個別に内覧時間を設けてくれていたため以前みたいに多数の内覧者がごった返すことなく室内を見て回れました。Unfurnishedだったので、すべて買い揃えないといけないものの、環境は非常に良い地域で室内も広く、何より一軒家、丸ごとの賃貸だったので、子供らの足音や騒音で下の階の住人に気をつかうようなストレスもなく、ここにしよう、と。
大家さんから色々と他にも見て回っているの?と聞かれたのでYESと答えたものの、選り好みをしているわけではないので、ここは正直に今の境遇をカミングアウトし、もしよければここで決めさせてくれないか?とお願いすると、この大家さん、我々の境遇を同情してくれたのか、最初の対応と変わり、細かな条件面の話に移ってくれて、結構込み入った話まですることができました。で、こちらの連絡先を再度確認し、今日の内覧が終わった段階で最終的に貸せるかどうか「明日」返事すると言ってくれました。大家さんの対応が非常に紳士的でこちらの思いも伝えられたので、もうあとは縁やな、と嫁と二人で話していました。
以前のふてぶてしい大家と打って変わり、この大家さんはほんまにいい大家さんで、果たして、ちゃんと翌日に返信をくれまして、他に長期契約を希望する人がいたためそちらに貸すことになって申し訳ない旨や、それでも気を落とさず頑張りや、などと激励の言葉を含め色々と書いてくれました。ま、借りれなかったんで、結局状況は一緒なのですが、こうしたへこみそうな心境の時にこうした些細な一言や心遣いがあると救われるんですよね・・・。(イギリス人にもええ人おるやん!)
で、この大家さんから返信をもらった日にたまたま家族で大学の方まで散歩していたのですが、その道中であの例の女子大生2名が住む物件の前をたまたま通ったのですが、なんと再度物件の前に看板が立っており、その看板に「Once Again」の文字が!?
どういうこっちゃ~!!??
Once Againってなんやねん!?と夫婦二人で突っ込み、この看板がいつ出たんや!?と話すもののこの日は日曜日で不動産屋は閉まっており確かめるすべはありません。
で、翌日昼休みに不動産屋に連絡をすると、果たして「その物件はもう売れた」と。
もうこうなると、笑けてきますよね。ほんまギャグとしか言いようがない。あの女子大生2名は何がしたかったのか!!??いまだもって謎です。
この手のエピソードを書き出すと止まらないので、このあたりにしておきます。
で、最後にまとめ・・・を。
- ブリストル大学界隈でFurnished物件となると基本は学生への賃貸を前提としている気がします。よって、競争率は非常に高く、その段階で、外国人&家族連れは最後の最後に選ばれると思っておいてよいか、と。
- Unfurnished物件となると基本は学生以外への賃貸を前提としている場合が多いような気がします。よって、働いていないということで却下されるケースが多かったです。
- Oceanの兄ちゃんに教えてもらったのですが、イギリスには子供が11才になった瞬間(誕生日)から異性の兄弟姉妹を同室で寝かしてはいけないという法律があるらしく(It’s Funny but true.と兄ちゃんも半笑いで説明していましたが(-_-;))そのため、うちは特に大手の不動産屋では2ベッドルームは貸せないと言われました。同じ年齢あたりのお子さんをお連れの場合、要チェックです。
- 今回我々が探した物件はあくまでも子供たちの小学校を変えたくないという要望から大学周辺のCotham, Kingsdown, Clifton, Bishopstonのみだったのですが、SouthvilleやBedminsterだともしかしたら物件が見つかったのかもしれません。これは実際に不動産屋を訪れた際の対応を受けての感覚です。短期物件が決まってからはこの地域は訪れていないので確かなことはわかりませんが・・・。因みにいよいよ大学の寮も決まらなければ、この2つの地域へ手を広げるつもりでいました。もちろん、その場合は小学校は転校となっていたのですが・・・。