さて、IELTSの元試験官であるSimon先生のブログを見つけてからはそのWritingに関する記事をひたすら読み込みました(これだけでも結構膨大なボリュームです)。

色々な書き方をされていますが、Simon先生がブログの中で一貫して言われているのはWriting TASK2でBand7.0をクリアするために必要なのは以下の3点のようです。

①問題文をしっかりと読み込むこと
②冗長性を避け、出題の趣旨に沿った自分なりのアイデアを単刀直入で書くこと
③アカデミックワード(Band7.0 Word)を盛り込むこと

まず、1点目からです。
Simon先生はそのブログの中で、Writing TASK2の問題をしっかりと読み込むようにアドバイスをされています。出題者は何を問うているのか?ここを見誤るor無視すると、いくら字数を稼いだところで、いくら賛否両サイドから意見を戦わせたところでBand7をクリアするのは難しい、と。そして、そのブログの中でSimon先生がご丁寧にまとめてくれているのが、Writing TASK2の出題パターンと、それぞれのパターン別文章構成です。私はこれを手帳にまとめ、頭に叩き込んで、過去問をやる際にどのパターンなのかをまず確認してから書くように変えました。

パターン1 異なる2つの考え(または長所・短所)を列挙し、自分の意見を述べるもの。
例)Discuss both these views and give your own opinion.
例)Do the advantages of this outweigh the disadvantages?

パターン2 賛成か反対かを述べるもの。
例)To what extent do you agree or disagree?

パターン3 質問事項が2つあるもの。
例)What could be the reason for this trend, and what can be done to reverse it?

パターン4 どの程度賛成できるか、あるいは賛成できかねるかだけを述べるもの。
例)To what extent do you agree with this view?

パターン5 異なる2つの考え(または長所・短所)を述べるもの。
例)Discuss both these views.

基本的に5パターン出ていますが、たいていの場合はパターン1~3のどれかになります(ためしにCambridge IELTSの8と9で確認してみると、全て上記1~3に該当していました)。

で、問題文が上記パターンのどれに当てはまるのかを確認した後、実際に4段落構成に当てはめて書いていくことになります。用意したテンプレの英文はあくまでも1例です。

パターン1 異なる2つの考え(または長所・短所)を列挙し、自分の意見を述べるもの。
Intro ➡2センテンスで書く。1つめはトピックのイントロあるいは問題文の内容をコンパクトに1文でまとめる。2文目でいきなり自分の意見(賛成or反対)または結論を書いてしまう。(サイモン先生はよくSurpriseを狙うな!と言われています。つまり最終段落まで自分の意見を温存しておいたり、大どんでん返しを図るな、ということです)
1文目:People in the general public have different views about whether or not ~.
2文目:Although there are good arguments in favour of~, I personally believe that~.
Body1 ➡2~3センテンスで書く。賛成側からの意見、または反対側からの意見で1センテンス書き、次にそれをサポートする理由またはアイデアを1センテンスか2センテンスで書く。(2~3センテンスで書くということは、250字という最低字数を考えると、1文の長さをある程度のボリュームにしないといけないということです。私の場合、これが難しい(=どうしても短い文章になる)時は、センテンスの数が多くなることもありました)
Body2 ➡2~3センテンスで書く。Body1と違うサイドからの意見となります。要領はBody1と同じです。
Conclusion ➡Introのパラフレーズで、再度自分の意見・結論を述べて終わり。
For the reasons mentioned above,
I believe that~ とまとめるか、または
governments / individuals should tackle~ by~. If these measures are taken, ~ will … と書いたりします。

パターン2 賛成か反対かを述べるもの。
Intro ➡パターン1と同じ要領で2センテンスで書きます。1文目がトピックのイントロ、2文目が自分の意見・結論。
1文目:People in the general public have different views about whether or not ~.
2文目例①:To a certain extent I agree that~. However, I also think that~.という具合に賛成意見と反対意見のどちらも書きたい場合はこちら。
2文目例②:However, I completely disagree with the idea that ~.という具合に賛成または反対のどちらかの意見だけを書きたい場合はこちらを選びます。
Body1 ➡上記Introで例①を選んだ人は、ここで賛成か反対のどちらかを書きます。例②を選んだ人は自分の意見(賛成または反対)をサポートする理由やアイデアその1をここで書きます。
Bode2 ➡上記Introで例①を選んだ人は、ここでBody1とは違うサイドの考えを書きます。例②を選んだ人は自分の意見(賛成または反対)をサポートする理由やアイデアその2をここで書きます。
Conclusion ➡Introのパラフレーズで、再度自分の意見・結論を述べて終わり。
For the reasons mentioned above, I believe that~

パターン3 質問事項が2つあるもの。(Simon先生は”two-part” questionと呼んでいます)
Intro ➡トピックのイントロと当り障りのない一般的なコメント(このパターン3のみ、Introでは具体的な意見や結論を述べる必要はなし。以降の段落に取っておくよう言われています
1文目:Recently, a great deal of attention has been paid to ~ suh as…. Therefore, there is a growing controversy over what measurements can be taken to tackle this problem.
2文目:In this essay, the issues of the reason of the problem and the solutions to it will be examined carefully.
Body1 ➡最初の質問への回答とそれをサポートする理由や意見。
Bode2 ➡2つめの質問への回答とそれをサポートする理由や意見。
Conclusion ➡当り障りのない結論(Intro同様具体的な内容は入れない)

以上のパターン3までがIELTS頻出の出題パターンなのですが、たまに以下のパターンも出るようです。以下の2つに関してはSimon先生が強調されているポイントのみ書いておきます。

パターン4 どの程度賛成できるか、あるいは賛成できかねるかだけを述べるもの。
このパターンに関して一番重要なのは、出題者がDo you agree~?と書いていれば、どの程度賛成なのか?あるいはDo you disagree~?と書いてれば、どの程度反対なのか「だけ」を知りたいということです。つまり、このパターンの出題で両サイドの意見を戦わせてしまったりすると指示ミス違反で重大な減点対象になってしまうということなのですね。(これは要注意です)

ただし、To what extent do you agree~?と聞かれていても、全くもって賛成できる余地がないようなこともあるかもしれません(あるいは賛成意見で十分なアイデアを用意してないようなピンチの場合など…)。このような場合に、Simon先生は逃げ道も用意してくれています。どうしても両サイドの意見を書きたい場合は・・・

To a certain extent I agree that ~. However, I also think that~.

と書けば、安心して両サイドの意見を戦わせることができます。

パターン5 異なる2つの考え(または長所・短所)を述べるもの。
このパターンで一番気を付けないといけないのは、出題者があなたの意見を求めていないという点です。これを無視して、自分の意見を書いてしまうとパターン4同様に重大な失点につながるとのことです。

1文目:Recently, a great deal of attention has been paid to~. Therefore, there is a growing controversy over whether~.
2文目:In this essay, the issues of ~ will be examined carefully.
Body1 ➡片方の考え・長所・短所を客観的に述べる。自分の意見は絶対に書かない。
Bode2 ➡もう一方の考え・短所・長所を客観的に述べる。自分の意見は絶対に書かない。
Conclusion ➡ここでも自分の意見は絶対に入れない。上記で見てきたように、二つの考え方・長所・短所がある、という客観的事実を述べるにとどめる。

私が以前に書いた記事をご覧になられた読者の方の中にはもしかしたら気付かれた方もいらっしゃるかもしれませんが、上記5パターン中、パターン3とパターン5のみ私はSimon先生のブログを見つける前のテンプレ中毒時代に使っていたテンプレをそのまま使用しています。Simon先生の記事を読んでていて、私がテンプレ中毒時代にそのままテンプレを使ってもBand7.0が取れたのはこのパターン3か5だったのではないか?と考えています。ただし、これに関してはevidenceは全くありませんので、あくまでも私の憶測にしかすぎません。
さて、次回はいよいよ今回の記事で詳細が書けなかった(=テンプレ化できなかった)Body部分です。(その5を読む)